2013年12月07日

肺の聴診

 内科の縄田です。




 今回は、呼吸器()の聴診についてのお話です。

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 心臓の聴診が、主に前胸部から左側にかけて行うのに対し、肺の聴診は、前胸部と背部の両方で行います。通常、ヒトの呼吸に合わせて「スースー」と、寝息のような音が聴かれます。




 呼吸器の聴診では、このほか病気の時にのみ、聴かれる音があります。この病的雑音は、吸気時(息を吸った時)と呼気(息を吐いた時)の雑音に分けられます。吸気時の音は、「プツプツ」とミクロの泡がはじけるような音で、タンや分泌物が気道にある時に聴こえてきます。小さな肺炎では、聞き取りづらい時があり、患者さんに深呼吸をしてもらい、初めて聴こえてくる場合もあります。




 一方、呼気時に聞こえる雑音は、「ヒューヒュー」と笛を鳴らしたような音で、気管支喘息でよく聴かれます。時に、心不全の場合も、気管支喘息と似たような音を聴取する時があり、「心臓喘息」と言われています。


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 いずれも、息をしないことには肺の聴診はできません。特に、背部の聴診では息を止めずに、しっかりと呼吸してくださいね(もちろん、無理は禁物です)



posted by ドクター at 11:52| 診療 | 更新情報をチェックする

2013年10月11日

心臓の聴診

内科の縄田です。

 

みなさんが内科に受診した時、医師は聴診をしますね。あれってどんな音を聴いているのか気にしたことはありませんか?


今日は、心臓の聴診についてのお話です。

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心臓は、全部で4つの一方弁が付いていて、その弁が閉じる際に、「ドッ、ド」という音がします。そして弁膜症があれば「ザーッ」という雑音が聞こえ、不整脈があれば、「ドッ、ドド」とリズムが乱れて聞こえてきます。

 

大学の医学部では、心音を細かく学習します。なので、ほとんどの心雑音は聴診器で診断をつけることができます。現在は、心エコー検査をすれば、弁膜症の診断のほか重症度や手術適応まで評価できるため、聴診器一本で診断をつける必要がなくなってしまいました。もっとも、心臓の聴診は、心雑音だけを聞いているわけではありません。心不全の時聞こえる音や不整脈など、その時の心臓の「体調」を、注意深く感じ取っているのです。

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聴診器で聴く音は非常に小さいので、声を出すと、まず聴き取ることはできません。聴診器で診察中は、声を出さないようにしましょう。

 

 

次回は、肺の音についての話をする予定です。



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