2012年01月04日

さらなる地域医療のために

さらなる地域医療のために
  ー県内初の社会医療法人に認定されてー
           
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 6月より当病院の院長となりました外科の木村です。
今後とも宜しくお願い致します。
院長になってしまうと中々「ホンネ」も書きにくくも
なりますが、差支えのない範囲で(?)意外と
知られていない情報をお出ししようと思っています。

 当院は12月1日にぴかぴか(新しい)宮城県初ぴかぴか(新しい)
社会医療法人」の認定を受けましたので、
今回はこの事に関連したお話をします。

 中〜大規模の病院には、国や自治体から
補助を受けている公的病院と私的な民間病院が
あります。公的病院は平等で、私的病院はお金儲け、
なんてイメージの方はいませんか?
少なくとも現場で働くスタッフの意識には全く差が
ありませんexclamation×2
ただ確かに、経営に関する敏感さは後者の方が高いと
思います。何故なら、後ろ盾のない民間病院は
公的病院にはない危機感を常に持っているからです。

 「病院は利益を上げることより患者さんのことを
考えて欲しい」というのは間違いないご意見です。
しかし赤字続きでは良い医療を提供できなくなって
しまいます。ですから「病院は患者さんが期待する
良い医療を速やかに提供し続けることによって
信頼され、受診者数を増やし、結果的に収益が
上がるようにすべき」と私は解釈しています。

 日本の医療は世界的に高水準であるのに
極めて安く提供されていることは有名ですが、
国が2年毎に診療報酬の改定を行い、赤字財政の
要因である総医療費を抑制しているので、
病院としても利益が上がりにくい仕組みになって
います。このような背景の中、設立母体から補助金が
入る公的病院でさえ、黒字を確保できている病院は
半数にも満たないのが現状です。一方、民間病院には
補助金はありません。同じように税金はかかります。
「同じ医療をしているのに」と不条理を感じながらも、
より頑張るしかないのが民間病院の立ち位置なのです。

 最近、「医療崩壊」という言葉をよく耳にしますが、
その中でも担い手が少なくなっているのが、
@救急医療 A周産期医療 B小児救急医療 
Cへき地医療 D災害医療の5つです。
これらは不採算要素が強く人員確保も難しいので、
大きな公的病院でさえ対処能力が低下してきました。

 そこで、民間病院ながら、これらの項目で
基準以上の実績を上げている地域貢献度の高い
病院を認定するものが「社会医療法人」です。
社会医療法人になると、税制上の優遇措置や
病院外収益事業が可能になるなど、病院経営の
自由度が広がる利点があります。全国では
既に151の社会医療法人が誕生していますが、
宮城県では初めてです。
当院は交通事故、骨折、外傷、肺炎などの
救急患者を積極的に受け入れており、
その数は年々増加して月平均約250件、
年間約3000件、その約半数が時間外・休日の
受け入れで、社会医療法人の基準である
「時間外・休日の受け入れ年間750件」を
大きく上回っており、@の救急医療における
要件を満たしての認定です。

 今回の認定は、「地域医療を担う医療機関
として公益性、公共性が高い病院」と県に
認めて頂きたいということですが、一方では
地域の皆様に対する大きな責任を背負ったことに
なります。我々は公務員になったわけでは
ありませんが、今回の認定を励みとし、
皆様の期待や信頼を裏切らないよう職員一同
協力して前進を続けていく所存です。
民間病院ながら公的な側面を併せ持つように
なった「手(チョキ)ハイブリッドな中嶋病院 病院」を今後とも
よろしくお願いします。

                             By : Kimura

posted by ドクター at 17:08| 健康 | 更新情報をチェックする