2011年11月18日

1年を振り返って

 暦の上で「霜降」から「立冬雪」を迎え、
また寒い季節が訪れようとしています。

 私が当院に勤め始めてから今年の10月で満1年を迎え、
時のながれの速さを改めて感じている今日この頃です。
この間にはいろいろなことがありましたが、
やはりもっとも大きな出来事は
3月の大震災だったでしょうか。

当院も大変な被害を受けましたが、
直後から多くの方の尽力に支えられ、
何とかここまでくることができました。
今こうしていられるのも、病院スタッフをはじめとした
多くの皆様のおかげと感謝しております。
 紙面をお借りしてお礼申し上げます。


 ところで
 最近災害に関する文献を繙いてみたところ、
およそ80年前の寺田寅彦の著書「ロプ・ノール」に、
今後天変地異が起こったとしたら、
世界がどうなるかといった記述が
残っておりました。
 興味深いことに、
その内容には「世界空中写真帳」なるものが
出現すると、在来の哲学などで間に合わない
新しい天地が開けるであろう、とあります。
 しかしながら、翻って現代はどうかというと、
人工衛星からの写真が容易に手に入る
時代になってもなお、全て将来のことは
十分にはわからない。

 明日は単なる今日の延長ではない、
現前のものが永久的に存在するわけではない、
ということが改めて認識させられました。

 あの寺田博士でさえも、
80年後の現代における世界観哲学は
当時とそれほど変わらないことが
予見できなかった模様です。


 結局は道具や情報が全てなのではない、
ということでしょうか。
不確実性の世界が言われるようになってから
久しいですが、人間としての在り方や社会との
関わり方を再考する機会となりました。

                          By : Fukuyama
posted by ドクター at 12:27| その他 | 更新情報をチェックする