2014年12月01日

コレステロールが気になり始めたら

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「コレステロールを減らすには、油物を控えればいいんですよね?」


健診結果を聞きにきた患者さんからよく聞かれる言葉です。最近は油物について、いろいろなことがわかってきました。


脂質の成分である脂肪酸は、肉やバター・チーズなどに多く含まれる飽和脂肪酸と魚やオリーブ油・植物油に多く含まれる不飽和脂肪酸に分類されます。飽和脂肪酸は悪玉(LDL)コレステロールを増やし、不飽和脂肪酸は悪玉コレステロールを下げる働きがあります。そして、不飽和脂肪酸はさらにシス型とトランス型に分けられ、このトランス脂肪酸もまた悪玉コレステロールを増やすことがわかってきました。トランス脂肪酸は、油を半固形化する際に人工的に作られるため、マーガリンやショートニングに多く含まれ、これらを原料にしたパン・ケーキ・洋菓子にも含まれています。また、油を高温加熱した際にもトランス脂肪酸は作られるので、揚げ物やファストフード、冷凍食品にも含まれています。


自分もかつて、パンにマーガリンを付けて食べていた時は善玉(HDL)コレステロールが低く、悪玉コレステロールが高値でした。しかし、それをやめたら見事に正常化!


また最近では、コレステロールの他に、EPA/AA比という新しい指標も登場してきました。不飽和脂肪酸の中には、青魚に含まれるEPAと、リノール酸(植物油に多い)から体内で合成されるアラキドン酸(AA)があって、この二つの比EPA/AAが低いと、動脈硬化が促進するというものです。


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コレステロールを減らすには、単に油物を控えるのではなく、油の種類に気をつけましょう。


by縄田



posted by ドクター at 15:56| 健康 | 更新情報をチェックする

2013年12月07日

肺の聴診

 内科の縄田です。




 今回は、呼吸器()の聴診についてのお話です。

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 心臓の聴診が、主に前胸部から左側にかけて行うのに対し、肺の聴診は、前胸部と背部の両方で行います。通常、ヒトの呼吸に合わせて「スースー」と、寝息のような音が聴かれます。




 呼吸器の聴診では、このほか病気の時にのみ、聴かれる音があります。この病的雑音は、吸気時(息を吸った時)と呼気(息を吐いた時)の雑音に分けられます。吸気時の音は、「プツプツ」とミクロの泡がはじけるような音で、タンや分泌物が気道にある時に聴こえてきます。小さな肺炎では、聞き取りづらい時があり、患者さんに深呼吸をしてもらい、初めて聴こえてくる場合もあります。




 一方、呼気時に聞こえる雑音は、「ヒューヒュー」と笛を鳴らしたような音で、気管支喘息でよく聴かれます。時に、心不全の場合も、気管支喘息と似たような音を聴取する時があり、「心臓喘息」と言われています。


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 いずれも、息をしないことには肺の聴診はできません。特に、背部の聴診では息を止めずに、しっかりと呼吸してくださいね(もちろん、無理は禁物です)



posted by ドクター at 11:52| 診療 | 更新情報をチェックする